「世の中には、どんな業界があるんだろう…」
「興味のある業界はあるけど、どうやって調べればいいか分からない」
「そもそも、業界研究って何のためにやるの?」
自己分析を終え、いざ企業を探そうと思った時、多くの人がこの「業界研究」の壁にぶつかります。
僕もそうでした。
知っている業界といえば、メーカー、金融、ITくらい。
まるで広大な海を前にして、どこに漕ぎ出せばいいか分からない船乗りのような気分でした。
(ここにイラスト:大きな世界地図の前で、虫眼鏡を持ってどこを見ればいいか悩んでいる学生のイラスト)
でも、安心してください。
業界研究には、効率的に進めるための「正しい順番」と「コツ」があります。
やみくもに情報を集めるのではなく、正しいやり方を知れば、あなたは最短距離で「自分に合う業界」そして「運命の企業」にたどり着くことができます。
この記事では、
「業界研究って、結局この順番でやればOK」
という、具体的な5つのステップを徹底解説します。
ただ調べるだけでなく、その情報をどう「自分の就活の軸」と結びつけるか、という実践的な方法までお伝えします。
この記事を読み終える頃には、あなたは情報収集のプロになり、自信を持って自分の進むべき航路を決められるようになっているはずです。
目次
なぜ業界研究は「宝探し」なのか?その本当の目的とは
2.【STEP1】まずは広く浅く!世の中の全体像を掴む方法
3.【STEP2】「好き」と「軸」で絞り込む!自分だけの業界リスト作成
4.【STEP3】ビジネスモデルを理解する!「どうやって儲けているか」を知る
5.【STEP4】未来の動向を探る!その業界は「成長」するのか?
6.【STEP5】リアルな情報を手に入れる!OB・OG訪問とインターンシップ
まとめ|業界研究は、あなたの可能性を無限に広げる冒険だ
1. なぜ業界研究は「宝探し」なのか?その本当の目的とは
まず、なぜ業界研究が必要なのでしょうか。
その目的は、大きく3つあります。
① あなたの知らない「優良企業」に出会うため
あなたが「知っている会社」なんて、世の中にある会社のほんの0.1%にも満たないかもしれません。
BtoB(企業向けビジネス)が中心で一般には知られていないけど、世界トップシェアを誇る超優良企業は山ほどあります。
業界研究とは、そうした「隠れたお宝企業」を見つけ出すための**「宝探し」**なのです。
② 志望動機に「深み」と「具体性」を持たせるため
面接で「なぜこの業界なのですか?」と聞かれた時、
「人々の生活を支えたいからです」
だけでは、あまりに漠然としています。
「IT業界の中でも、特にSaaS業界に興味があります。なぜなら、サブスクリプションモデルによって顧客と長期的な関係を築き、継続的に課題解決に貢献できる点に魅力を感じるからです」
ここまで具体的に語れて初めて、あなたの志望動機は「本物」になります。
業界研究は、この**「なぜ?」**に説得力を持たせるための根拠集めなのです。
③ 入社後の「ギャップ」をなくすため
「華やかなイメージだったけど、実際は地道な作業ばかりだった…」
「成長業界だと思ったのに、将来性が不安になってきた…」
業界研究をしっかり行うことで、その業界の「理想」と「現実」の両面を知ることができます。
これにより、入社後のミスマッチを防ぎ、長期的なキャリアを築くことができます。
(ここにイラスト:宝の地図を広げている学生のイラスト。地図には「メーカー島」「IT大陸」「金融半島」などが描かれている)
2.【STEP1】まずは広く浅く!世の中の全体像を掴む方法
いきなり特定の業界を深掘りするのはNGです。
まずは、どんな業界が存在するのか、全体像を広く浅く把握することから始めましょう。
食わず嫌いをせず、視野を広げることが、このステップの目的です。
おすすめの方法:『会社四季報 業界地図』を読む
本屋に行けば必ず置いてある、あの有名な本です。
各業界の市場規模、ビジネスモデル、主要企業の関係性などが、図やイラストで分かりやすくまとめられています。
(ここにイラスト:『業界地図』を開いて「へぇー、こんな業界もあるんだ」と感心している学生のイラスト)
【業界地図の読み方のコツ】
**全部を読もうとしない。**まずはパラパラとめくって、興味を惹かれたページ、面白そうなビジネスモデルのページに付箋を貼るだけでOKです。
**「BtoB」の業界に注目する。**普段の生活では馴染みのない「素材」「化学」「機械」などの業界にこそ、優良企業が隠れています。
**業界同士の「繋がり」を意識する。**例えば、「自動車業界」が伸びれば、部品を作る「鉄鋼業界」や「化学業界」、車を売るための「広告業界」も影響を受けます。このように、業界は互いに繋がっていることを理解しましょう。
この段階では、「この業界は自分に合うか?」と難しく考えすぎず、純粋な好奇心で「世の中ってこうなってるんだ!」と知ることを楽しむのがポイントです。
3.【STEP2】「好き」と「軸」で絞り込む!自分だけの業界リスト作成
世の中の全体像を掴んだら、次にその中から、自分がさらに詳しく調べる業界を絞り込んでいきます。
その際の判断基準となるのが、あなたの**「興味・関心(好き)」と「就活の軸」**です。
①「興味・関心(好き)」で選ぶ
あなたが普段、何気なくお金や時間を使っているものは何ですか?
そこから、関連する業界を考えてみましょう。
好きなこと: ゲーム → 関連業界: ゲーム、IT、エンタメ
好きなこと: ファッション → 関連業界: アパレル、繊維、商社
好きなこと: 旅行 → 関連業界: 旅行、航空、ホテル、鉄道
「好き」を仕事にできるとは限りませんが、少なくとも業界研究を進める上での強力なモチベーションになります。
②「就活の軸」で選ぶ
あなたが設定した「就活の軸」に合致する業界はどこでしょうか?
就活の軸: 若いうちから成長したい → 関連業界: ITベンチャー、コンサル、人材
就活の軸: 安定した環境で長く働きたい → 関連業界: インフラ(電力・ガス)、食品メーカー
就活の軸: グローバルに活躍したい → 関連業界: 総合商社、海運、大手メーカー
この2つの視点から、気になる業界を5〜10個ほどリストアップしてみましょう。
これが、あなたの「業界研究リスト」になります。
4.【STEP3】ビジネスモデルを理解する!「どうやって儲けているか」を知る
業界をいくつか絞り込んだら、いよいよ深掘りしていきます。
ここで最も重要なのが、その業界の**「ビジネスモデル(どうやって儲けているか)」**を理解することです。
ビジネスモデルを調べる3つの質問
誰に?(顧客は誰か): 企業(BtoB)か、一般消費者(BtoC)か?
何を?(商品は何か): 形のあるモノか、形のないサービスか?
どうやって?(どう売るか): 一回きりの売り切りか、継続的な課金(サブスク)か?
例えば、同じ「IT業界」でも、ビジネスモデルは全く異なります。
SIer(エスアイヤー): 顧客企業からシステム開発を受託して儲ける(BtoB、サービス、売り切り)
SaaS(サース): 自社開発のクラウドサービスを月額課金で提供して儲ける(BtoB、サービス、サブスク)
Web広告: 広告主から広告費をもらって儲ける(BtoB、サービス、継続)
この「儲けの仕組み」が分かると、その業界で働く人たちが「何を大切にしているか」「どんなスキルが求められるか」が見えてきます。
【アフィリエイト紹介の例】
ビジネスモデルや企業の財務状況を調べるなら、企業のIR情報(投資家向け情報)を見るのが一番です。
少し難しく感じるかもしれませんが、「決算説明資料」には、企業の現状や今後の戦略が分かりやすくまとめられています。
さらに深い分析をしたいなら、「SPEEDA」や「バフェット・コード」のような企業情報データベースも役立ちます。有料ツールですが、就活生向けに一部機能を無料で公開している場合もあるので、チェックしてみる価値はありますよ。
5.【STEP4】未来の動向を探る!その業界は「成長」するのか?
その業界が、今後どうなっていくのか。将来性を知ることも非常に重要です。
業界の未来を予測するために、以下の3つの視点で情報を集めてみましょう。
① 市場規模の推移
その業界の市場規模(売上高の合計)は、過去数年間で伸びているか、縮小しているか?
「〇〇業界 市場規模 推移」などで検索すれば、調査会社のレポートなどが見つかります。
成長市場に身を置けば、会社の成長と共に自分も成長できるチャンスが増えます。
② 最新ニュースやトレンド
その業界で、今どんな新しい技術やサービスが生まれているか?
「日経電子版」や「NewsPicks」などのニュースアプリで、興味のある業界をフォローしておくと、最新情報を効率的にキャッチアップできます。
面接で「最近、うちの業界で気になるニュースはありますか?」と聞かれた時に、自分の意見を言えるように準備しておきましょう。
③ 業界が抱える「課題」
どんな業界にも、必ず課題や問題点があります。
例えば、「少子高齢化による人手不足」「海外企業との競争激化」などです。
この課題を知ることで、「自分なら、この課題解決にどう貢献できるか?」という視点が生まれ、志望動機がより一層深まります。
6.【STEP5】リアルな情報を手に入れる!OB・OG訪問とインターンシップ
本やネットで得られる情報は、あくまで客観的なデータです。
業界研究の最後の仕上げとして、その業界で働く人の「生の声」を聞きに行きましょう。
① OB・OG訪問
大学のキャリアセンターやマッチングアプリ「ビズリーチ・キャンパス」などを活用して、興味のある業界で働く先輩に話を聞きに行きましょう。
ネットには書かれていない、仕事のリアルなやりがいや大変さ、業界の裏話などを聞ける貴重な機会です。
② インターンシップ
百聞は一見に如かず。
実際にその業界の仕事を「体験」してみるのが、何よりの業界研究になります。
1dayの短いものでも構いません。会社の雰囲気や社員の方々の人柄を肌で感じることで、「この業界、自分に合ってるかも!」という確信、あるいは「何か違うかも…」という違和感に気づくことができます。
(ここにイラスト:カフェでOB訪問をしている学生と、インターンシップで社員と話している学生のイラストを並べる)
【アフィリエイト紹介の例】
特に、長期インターンは給料をもらいながら実践的なスキルを身につけられる絶好の機会です。
「ゼロワンインターン」や「Infraインターン」のような長期インターン専門の求人サイトには、ITベンチャーを中心に魅力的な求人がたくさんあります。
学生時代のインターン経験は、就活で最強の武器になりますよ。
7. まとめ|業界研究は、あなたの可能性を無限に広げる冒険だ
ここまで、業界研究の具体的な5つのステップを解説してきました。
やることが多くて大変だと感じたかもしれません。
でも、業界研究は、単なる「就活の作業」ではありません。
今まで知らなかった世界を知り、自分の将来の可能性を広げていく、知的な「冒険」です。
僕も、業界研究を通して初めて「コンサルティング」という仕事を知り、その魅力に惹かれていきました。
もし、あの時『業界地図』を手に取っていなかったら、今の自分はなかったかもしれません。
食わず嫌いをせず、色々な業界を覗いてみてください。
そこには、あなたがまだ知らない、ワクワクするような仕事や、心から「ここで働きたい」と思えるような会社が、きっとあなたを待っています。
今日紹介したステップを参考に、あなただけの「宝の地図」を完成させてください。
僕も、同じように悩んだ一人の先輩として、あなたの冒険を心から応援しています。
一緒に、乗り越えていきましょう。
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